私の仕事のバイブル、いや人生のバイブルは小林賢太郎著『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎単行本)です。職業はまったく違う小林賢太郎さんですが、仕事において大切にしていることに置き換えると、すごく共感できます。
私の仕事のこだわりについて、この本も紹介しながら、この本の構成に準えてご紹介させていただきます。決してパクりたいのではありません。敬意を込めてです。
ぜひ少しでも興味を持っていただけたら、この本を手に取っていただきたいです。きっと、皆さんの仕事にも応用できる考え方がたくさんあるはずです。
アイデアは思いつくというよりたどりつくもの
アイデアは「ひらめく」とか「おりてくる」と表現されることがありますが、僕は「たどりつく」ものだと思っています。
小林賢太郎著『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎単行本)
私は「論理的に考えるクセ」を大切にしている。2ヶ月に1回、趣味で参加させていただいている「雑俳の会」では、毎回お題に従って自分の作品を7〜10個持ち寄らなければならない。私はひらめかないと思っているので、どうやって考えたら自分が考える「面白い」に辿り着くのか、まずはそのロジック・論理構築から始めるのです。
アーティストである、自分の義理叔母の充子さんにそんな話をすると、まったく違うプロセスで考えているらしく驚かれます。作品を楽しむことも面白いが、考え方のプロセスまで三者三様なのもまた面白いと思います。そして、そんな考え方で作っている自分の作品が高評価に選ばれたときは非常に快感なので、それもまた「面白い」のです。
仕事も勢いや思いつきではなくたどりつくもの
小林賢太郎さんと同様に、私もアイデアは「ひらめく」とか「おりてくる」ではなく、「たどりつく」ものだと思っています。
仕事もすぐにゴールに「たどりつく」ためには、常に「なぜ」を考えることが重要だと思います。うまくいった仕事も、うまくいかなかった仕事も、面白かった仕事もたいくつだった仕事も、それぞれに「なぜ」を考えることが重要だと思います。
たとえば、雑俳の会にてテーマが「地口 ーことわざ一切ー」だったときで考えてみます。良い例として、「大は小をかねる」を「鯛やシャケも跳ねる」と詠んだものをあげられた。これがいい例であった理由は師匠が説明してくださるので、そのロジックは理解できます。それに加えて、この句を考える時の考え方をイメージしてみるのです。言葉から考えるのか。絵を思い浮かべて考えるのか。言葉の頭のほうから考えるのか、それともお尻から考えるのか。その中から効率的で面白い思考のプロセスを作っていくのです。
日常のすべてに仕事のプロセスに役立つヒントが隠されています。大事なことは、それを「なぜ」と捉えて、考える意識をしておくこと。ついつい人に苛立ってしまうときも、その人の「なぜ」を考え出すと、かわいく思えてきたりするものです。「まずはやってみないと」という人もいますが、どんなに雑な計画だろうと、無いよりはあったほうがまだいいと思います。
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