私の仕事のバイブル、いや人生のバイブルは小林賢太郎著『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎単行本)です。職業はまったく違う小林賢太郎さんですが、仕事において大切にしていることに置き換えると、すごく共感できます。
私の仕事のこだわりについて、この本も紹介しながら、この本の構成に準えてご紹介させていただきます。決してパクりたいのではありません。敬意を込めてです。
ぜひ少しでも興味を持っていただけたら、この本を手に取っていただきたいです。きっと、皆さんの仕事にも応用できる考え方がたくさんあるはずです。
「面白い」の領域は無限
私が「面白い人と面白い仕事をしていく」という表現をし始めたのはまぎれもなくこの本の影響です。しかし、言語化できていなかっただけで、この本を読む前と読んだ後で仕事の仕方自体が変わったわけではありません。
それぞれの「好き」の本質を見抜いていったとき、そこには境界線なんかないんだ、ということに気がつきました。
小林賢太郎著『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎単行本)
「面白い」は、もっとも領域が広いものと小林さんは書き記されています。みなさんは「面白い」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか。きっと「笑う」という表現とイコールではないはずです。
コメディ映画を見ても「面白い」。ものすごく怖い肝試しをしたあとも「面白い」。不思議なショーを見ても「面白い」。ものすごく領域が広いですよね。
「かっこいい」も「かわいい」も、「快感」も「恐怖」も、「美しい」も「酷い」も、「不思議」も「わかりやすい」も、そして「笑い」も、みんなみんな「面白い」に入るのです。
小林賢太郎著『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎単行本)
私も「面白い人」になりたいと考えています。しかし、自分が思い描く面白い人と他の人の思い描く面白い人も違うので、ときどき衝突もあります。それもまた面白いのです。
「面白い人」とは
面白い人と面白い仕事をしていくこと。
これが、私が仕事していく上で大切にしていることです。
自分がどんな仕事ならば熱中できるのか、はじめはわかっていませんでいた。中学・高校時代、大学時代、会社員時代、そして今、いろいろな遊びや仕事に熱中してきました。それぞれ、遊びだったり、仕事だったりと、楽しさも責任も異なる事柄に対して熱中してきました。いま振り返ると、遊びだろうと、仕事だろうと、さらには関わる人だろうと、本質を見抜いていったときに「面白い」ことに飛びついていたのかと思います。
「面白い人」、すぐに思いつくのは小倉充子さん。私の義理の叔母さんです。充子さんの仕事は「かっこいい」し「美しい」。しかし、仕事の進め方は「不器用」でつい「笑って」しまう。そして、なにより「真剣」で「覚悟」を持っている人です。
「面白い仕事」、会社員時代の最後の仕事。いままで言語化されていなかった、働く人たちの目指す姿を言語化し、それに必要な「知識」・「スキル」・「スタンス」を明確化する仕事。0から1を作る仕事でした。非常に「難し」かったし、「大変」なものでした。しかし、形になったときには「快感」だったし「わかりやすい」ものができた自信があります。担当者であった私ひとりで、あとは部室長と役員でやり遂げる必要があったこの仕事はかなり「真剣」かつ「覚悟」をもって取り組みました。
きっと私の仕事は「真剣」で「覚悟」を持つことは必須なのかもしれません。そして、そこから生まれたさまざまな感情や出来事を楽しんでいくこと、これが非常に面白いのです。面白い人とやる面白い仕事は本当に面白いです。
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